知ることは笑顔への第一歩
用語解説
あ行
アタッチメント
インプラントと義歯を固定するための道具です。磁石、バー、ゴムリング等を使用します。とても動きにくく、安定性のある義歯にすることができます。
アバットメント
インプラントを植立するために歯槽骨に打ち込んだフィクスチャー(ネジ)と、上部構造(人工の歯)を繋ぐ連結部分。
一次手術
インプラント体(人工歯根の部分)を骨の中に埋め込む手術。綿密な治療計画と確実な衛生管理の元に行います。
一回法
インプラントを埋め込んだ後、ヒーリングアバットメントと呼ばれるキャップを歯肉を貫通した状態で設置しておき、インプラントが骨と結合したらキャップを外してアバットメントと歯をかぶせる方法です。手術が一回で済み、患者さんの負担が少ないことが利点です。
イミディエートローディング
即時負荷という意味です。インプラントを埋めたその日にアバットメント(上部構造)を取り付け、噛める状態にすることをいいます。骨の質、状態によって出来ない場合があります。
印象採得
歯の型を取ることです。材料としてはシリコンを用いることが多いです。
インプラント周囲炎
インプラントの周囲の歯肉が腫れている状態です。場合によっては痛みが出たり、骨が減ってインプラントが揺れたりすることがあります。日々のブラッシングと定期検診によって抑制することができます。
インプラント体(=フィクスチャー)
インプラントの骨に埋め込まれている部分をさします。
オーバーデンチャー
天然歯またはインプラントを支えに使用する入れ歯のこと。患者さん自身が入れ歯を取り外すことができ、きれいに管理しやすい特徴があります。
オステオトーム
インプラントを埋入するために、骨に開けた穴を押し広げる器具のこと。様々な形態のものが使用しますが、オステオトーム法とはこれを使った手術のことです。
親知らず(智歯・知歯)
前から数えて8番目の歯。現代人の顎は縮小傾向にある為、正しい位置に生えないことが多く、抜歯することが多い。異常な位置に生えた親知らずを放置すると、腫れて、膿みや痛みが出ることがあります。
オールセラミッククラウン
歯、あるいはアバットメントをすべて覆う形の被せ物をセラミックで製作したものです。セラミックなので、白く見た目で優れている他、金属アレルギーを起こさないという利点があります。
オッセオインテグレーション
チタンと骨が直接くっつく事をさします。1952年、スウェーデンの科学者ブローネマルク博士が発見しました。これにより、インプラントは骨と結合し、噛む力を支えることができます。
か行
下歯槽神経
下あごの中を通る神経です。歯の感覚や唇の感覚を司ります。
義 歯
広義では天然歯の代わりに使う人工の歯全般を指します。一般に入れ歯を義歯と呼ぶことが多いが、インプラントの上に取り付ける被せものをインプラント義歯と呼ぶことがあります。
咬 合
噛み合わせのこと。
咬 耗
噛むことによって歯は摩滅します。歯が摩滅するスピードは噛む力や歯ぎしりの有無によっても、被せものの種類によっても差があります。
骨 質
あごの骨はその部分や個人により、硬さが異なり、硬かったり柔らかかったりすることを骨質といいます。
骨造成
インプラントを埋め込む部分の骨が足りない場合に、自家骨(患者さん自身の骨)や人工骨を使って骨を作ることをいいます。
さ行
再生療法
歯周病やその他の原因で失われた歯周組織(歯の周りの骨や骨と歯をつなぐ組織の総称です)を再生させる治療法です。自家骨(患者さん自身の骨)、人工骨などが用いられます。
サイナスリフト
上顎の骨がインプラントを埋入するのに薄い場合、上顎洞(上顎の骨の中にある空洞)の骨を持ち上げ、骨を足す事でインプラントを埋入するための骨の厚みを得る治療法です。
歯科用CT
インプラントを埋入する部分のみにX線を当ててCT(三次元画像)を撮る事のできるCTです。被爆量(人体がX線を浴びる量)が少ない事が利点です。
歯間ブラシ
細いワイヤーにナイロン製のブラシが付いた物で、歯と歯の間の汚れを取る事に向いています。
歯槽膿漏
現在では歯周病と呼びます。歯周病関連菌によって引き起こされた炎症が歯周組織に波及した状態。放置すると歯を支える骨が失われ歯が抜けてしまいます。原因菌の除去と歯石の除去により進行を止めることができます。
上顎洞
上顎の骨の中にある空洞の事です。
上部構造
インプラント体(人工歯根)の上につなげる被せものや入れ歯の部分の総称。
ジルコニア
セラミックの一種です。透明度にすぐれ、自然に近い歯の色を再現できるので、歯のかぶせ物に用いられます。最近ではインプラント体にジルコニアを使用しているものもあります。
スクリュー固定
補綴物(かぶせ物)をネジで固定する方法。
セメント固定
補綴物(かぶせ物)を接着剤(セメント)で固定する方法。
ソケットリフト
インプラントを埋入するときに用いるテクニック。上の奥歯部分の骨が足りない場合に手術侵襲を少なく済ませる方法です。
た行
チタンインプラント
純チタン、あるいはチタン合金でできたインプラントの事を指します。現在用いられているインプラントの殆どはチタンインプラントです。骨はチタンと結合する性質があります。
天然歯
自然に生えてくる自身の歯のこと、乳歯も永久歯も天然歯です。
な行
二回法
歯肉を切り開いてインプラントを骨に埋め込んだ後、歯肉をインプラントごと閉じてしまい、3~6ヶ月程経過し骨とインプラントがくっついてから再度歯肉を切り開き、ヒーリングキャップ(歯肉の治りを待つ間にインプラントにつけておくフタ)を取り付け、しばらくしてアバットメントと交換し、かぶせ物をする方法です。手間はかかりますが、インプラントが骨と確実にくっついてくれるという利点があります。
二次手術
骨の中に埋め込んだインプラントを口腔内に露出させ、その周囲の歯茎の形態を整える手術。
は行
ハイドロキシアパタイト
歯や骨の成分であるハイドロキシアパタイトはインプラント表面に応用されたり、骨の足りない箇所に補填する材料として用います。
フィクスチャー(=インプラント体)
人工の歯の骨に埋め込まれている部分。
プラークコントロール
歯磨きや歯間ブラシ、糸ようじなどにより歯の汚れを取り、お口の中を清潔に保つ事を指します。これをおこたりますと、虫歯にはなりませんが、天然の歯と同じく歯周病(インプラント周囲炎)にはなります。インプラントを長く使うために、プラークコントロールは重要です。
ブラキシズム
広い意味で歯ぎしりの事を指します。ブラキシズムは歯がすり減ったり、顎の関節が痛くなる原因になります。インプラントは横に揺さぶられる力に弱いので、ブラキシズムはインプラントを長持ちさせる点では問題となります。
ま行
埋 入
インプラントを骨の中に埋め込むこと。
メタルボンド
金属の被せものにセラミック素材を焼き付けて見た目を良くしたもの。吸水性がないので汚れが着きにくいが、金属の裏打ちがある為に色合いが暗くなることがあります。
ら行
リスクファクター
日本語で「危険因子」といいます。何か病気になるような原因となるものを指します。例えば、虫歯のリスクファクターは砂糖ですし、インプラント失敗のリスクファクターには喫煙、骨の質、歯磨き、かみ合わせの不調和、歯ぎしり等々があります。